【2023】医師国家試験合格率ランキング

沖縄の勤務医です。

先週3/16に医師国家試験の合格発表がありました。厚生労働省のHPなど各サイトで、大学別の合格率が発表されています。

そこで今回は、各サイトのデータを元に医学部全82校の、2023年医師国家試験合格率ランキングを作成してみました。

早速、見ていきましょう。

【2023】医師国家試験合格率ランキング
医師国家試験の勉強法
まとめ

【2023】医師国家試験合格率ランキング

順位	大学	受験者数	合格者数	合格率
1	順天堂大学	141	141	100%
2	自治医科大学	122	121	99.2%
2	国際医療福祉大学	125	124	99.2%
4	東北医科薬科大学	95	94	98.9%
5	産業医科大学	102	100	98.0%
6	横浜市立大学	97	95	97.9%
7	兵庫医科大学	115	112	97.4%
8	日本医科大学	121	117	96.7%
8	愛知医科大学	123	119	96.7%
10	慶應義塾大学	117	113	96.6%
10	藤田医科大学	118	114	96.6%
12	東京慈恵会医科大学	112	108	96.4%
13	東京医科歯科大学	105	101	96.2%
13	三重大学	132	127	96.2%
15	香川大学	122	117	95.9%
15	東京医科大学	123	118	95.9%
17	筑波大学	136	130	95.6%
17	滋賀医科大学	114	109	95.6%
17	琉球大学	136	130	95.6%
20	福島県立医科大学	132	126	95.5%
21	秋田大学	131	125	95.4%
22	福井大学	106	101	95.3%
22	名古屋市立大学	85	81	95.3%
24	徳島大学	125	119	95.2%
24	昭和大学	125	119	95.2%
26	富山大学	123	117	95.1%
27	浜松医科大学	121	115	95.0%
27	愛媛大学	121	115	95.0%
27	大阪公立大学	101	96	95.0%
27	北里大学	120	114	95.0%
31	佐賀大学	116	110	94.8%
32	和歌山県立医科大学	110	104	94.5%
33	新潟大学	137	129	94.2%
34	近畿大学	115	108	93.9%
35	信州大学	142	133	93.7%
36	千葉大学	125	117	93.6%
37	高知大学	138	129	93.5%
38	鹿児島大学	122	114	93.4%
39	札幌医科大学	120	112	93.3%
39	杏林大学	120	112	93.3%
41	京都府立医科大学	118	110	93.2%
42	獨協医科大学	115	107	93.0%
42	大阪医科薬科大学	114	106	93.0%
44	岐阜大学	112	104	92.9%
45	東北大学	135	125	92.6%
45	群馬大学	135	125	92.6%
47	名古屋大学	120	111	92.5%
47	九州大学	120	111	92.5%
49	宮崎大学	104	96	92.3%
49	久留米大学	130	120	92.3%
51	北海道大学	128	118	92.2%
52	防衛医科大学校	76	70	92.1%
52	鳥取大学	114	105	92.1%
54	神戸大学	113	104	92.0%
54	山口大学	138	127	92.0%
56	長崎大学	135	124	91.9%
57	奈良県立医科大学	110	101	91.8%
58	埼玉医科大学	129	118	91.5%
59	大阪大学	115	105	91.3%
60	山梨大学	137	125	91.2%
60	岡山大学	137	125	91.2%
62	関西医科大学	122	111	91.0%
63	東京大学	130	118	90.8%
64	山形大学	133	120	90.2%
65	川崎医科大学	155	139	89.7%
66	大分大学	121	108	89.3%
67	聖マリアンナ医科大学	128	114	89.1%
68	福岡大学	118	105	89.0%
69	熊本大学	125	111	88.8%
70	島根大学	139	123	88.5%
70	金沢医科大学	113	100	88.5%
72	弘前大学	151	133	88.1%
72	金沢大学	135	119	88.1%
72	京都大学	135	119	88.1%
75	旭川医科大学	134	117	87.3%
76	広島大学	126	109	86.5%
77	東邦大学	125	108	86.4%
78	岩手医科大学	135	116	85.9%
79	東京女子医科大学	125	106	84.8%
80	帝京大学	140	116	82.9%
81	日本大学	136	112	82.4%
82	東海大学	130	103	79.2%

合格者数、合格率はいずれの大学も新卒・既卒(国試浪人生)を合計した数字です。

今回の医師国家試験の全体の受験者数は1万293人、合格者数は9432人で合格率は91.6%となっています。合格率ランキング1位は順天堂大学で合格率100％、受験者141人すべてが合格しており、素晴らしいですね。

我が母校、琉球大学は合格率95.6%(130/136)で17位でした。最近は医師国家試験の結果をあまり気にしていなかったのですが、おそらく私が受験した10年以上前より、母校の合格率が上がっている気がします。

ランキングを眺めていて興味深いのは、入学時の偏差値ランキングと全く様相がことなる点ですね。国家試験の対策を学校全体を挙げて行っている大学と、そうでない大学の差が出ているのでしょう。

2023 国公立医学科偏差値ランキング

沖縄の勤務医です。医師専用サイトm3.comに今年の医学部志望者のセンター試験の結果をもとに作成された国公立医学部偏差値ランキングが載っていました。駿台予備校とベネッセコーポレーションは1月18日、大学入学共通テスト（1月14、...

大学受験においてトップレベルである旧帝大医学部は、国家試験対策をそれぞれの学生にまかせていることが多いからか、このランキングでは下位に位置している学校も多いですね。まあ、全体の合格率が90%の試験ですから、ランキングといっても各学校に大きな差はありません。

医学部に合格するのは難関ですが、なんとか卒業までこぎつければ、ほとんどの人が医師になることができるのです。

医師国家試験の勉強法

医師国家試験の勉強法は、要約すると下記に尽きます。

・過去問をしっかり解く

・ひとりで勉強しない

医師国家試験は公認会計士試験や司法試験と異なり、合格率が約9割の試験ですから、飛び抜けて優秀な人材を選び出すというよりも、医師となる上で最低限の知識が問われる試験です。逆にいうと、「ヤバい学生」を落とすための試験であるとも言えます。

しかし、記憶すべき情報量は膨大で、いちから教科書を読んでいては間に合いませんから、効率よく勉強する必要がありますね。

そのためには、まず過去問を解いて大まかな傾向を把握し、その後から知識を深めていくことが大事です。塗り絵でたとえると、「まずは輪郭をなぞって、後から内部の色塗りをしていく」イメージですね。

そしていちばん重要なのは、「ひとりで勉強しない」こと。医師国試で落ちる人は、友達がおらずひとりで勉強していることが多いです。

医師国家試験は90%が受かる試験ですから、周りと同じことをやっていれば受かります。ライバルを蹴落とす試験ではなく、皆で一緒に合格ラインまで上がっていくイメージです。

大学にもよりますが、国家試験前になると、5−6人単位の「勉強会」を開催しているところが多いのではないでしょうか。皆と一緒に勉強することで、出題傾向や出題予想などの情報をゲットできますし、モチベーションの維持にも繋がります。

医学部の友人達と勉強していて感じたのは、普段はアホな話ばかりしていたり、チャラチャラしているように見える人でも、「やるときはやる」といった感じの人が多かったように思います。

昔でいえば「根性」、現代風にいえば「Grit(やり抜く力)」でしょうか。そういう能力をもった人が多かった印象です。

まとめ

いかがでしょうか。

もし、医学部志望の受験生でこの記事を読んでいる方がいましたら、このランキングの結果は志望校選びの参考程度に留めておいた方が良いかもしれません。

ランキングは毎年変動しますし、大学の価値は国試合格率などでは測れないのです。

今後は医師になったとしても一生安泰とはいえない時代になるかもしれませんが、これからも優秀な若者が医師を目指してもらいたいですね。

参考サイト

厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000197611_00006.html

m3.com(医師専用サイト)

合格率91.6％、過去10年で3番目、2023年医師国試

　厚生労働省は3月16日、第117回医師国家試験（2月4日、5日実施）の合格者を発表した。新卒と既卒を合わせた合格率は91.6％で、過去10年では3番目の高さとなった。新卒は94.9％、既卒は55.2％だった。新卒合格率が100％だったのは徳島大、福島県立医科大、順天堂大、愛知医科大、久留米大の5校で、前年の1校から大...